阿部智子 個展｜3/11～16

阿部智子 氏の個展が、2019年3月11日（月）～3月16日（土）にかけて開催されます。開催地は中央区の ギャラリーなつか です。

私の作品にとって大切なのは、「中空」という概念です。「中空」は、中身が空（から）という意味で使われることがありますが、ここでは現実世界と他の世界との間に、中間空間（＝「中空」）が存在するという意味で用いています。

わたしは作品の制作にあたり、現実世界の他に、もう一つの世界を意識しています。そして「中空」は、絵画の原初の形でもあり、水際の境界線上という場所に、または逢魔時という時間に、二つの世界が重なったときに姿をあらわすものだと思っています。

ビオトープという場所は、私の制作の端緒でもあり、また「中空」の場として多くの示唆をくれるものです。そこは循環する天使に巡り合う場所かもしれません。ただの水たまりなのかもしれません。

「中空」性を持つ作品においては、視覚補正ではなく、作品自体と世界観との関係性を表す目的に則って「位置」が決まると考えています。また「中空」において絵画は、伝達と遮断という機能を有すると考えています。そして絵画のこの「中空」性は、布が古来から有する伝達と遮断の機能と、とてもよく似ています。

作品の素材として布を用いるのはそのような理由によるのです。

引用：ギャラリーなつか

阿部智子(アベトモコ)

宮崎県で生まれ、鳥取県の大山の麓に育つ。高校で上京後、一般大学を卒業して結婚。子育ての後、2011年横浜美術大学絵画領域に入学し、四年後卒業する。
2015年東京造形大学大学院造形研究科の修士課程に進学。現在は同大学院博士後期課程2年に在籍。

 

引用：ギャラリーなつか

「阿部智子 展」

イベント詳細：ギャラリーなつか

期間：2019年3月11日（月）～3月16日（土）
開催時間：11:00～18:30　※土曜17:00まで
休日：無休

会場：ギャラリーなつか
所在地：東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル 1F